朝の食卓を支える 名プロデューサー

2019/03/25

今回、取材するのは八鹿町にある「八鹿鉱泉株式会社」。道の駅などで売られている「赤米グラノーラ」を作っている会社らしいけれど、何屋さん? ワクワクしながら会社にお邪魔しました。

八鹿鉱泉の入り口には、牛乳のイラストが描かれた車に、大きな冷蔵庫!?
八鹿鉱泉は八鹿のまち中にある牛乳の配達屋さん。昔は瓶詰めラムネの製造販売をしていたそうですが、時代の流れとともに乳製品に特化、業者さんへの卸販売のほかに個人宅配にも力を入れ始めたといいます。

出迎えてくれたのは、代表取締役の沖田好弘さんと奥さんの美幸さん。2人を含めた4人で、毎日の配達などに駆け回っています。

「夜中の2時から個人のお宅に牛乳配達に行って、日中はケーキ屋さんなどに乳製品を届けています」と、好弘さんは話します。

好弘さんがお父さんの跡を継いでから12年が経ちますが、「代替わりしてからいろいろなことに挑戦してきた」といいます。

特に知恵を絞ったのは、「牛乳と一緒に楽しめる朝食の提案」。せっかく牛乳の配達をしているし、お客さんが喜ぶ商品を牛乳と一緒に配達できないかと考えたそうです。でも、ふつうに手に入るものでは面白くない。産みたて3日以内の卵だけをパックした「早起きタマゴRUN卵(らんらん)」を農家と一緒に完成させたり、湯種製法の耳まで柔らかい「贅沢食パン」をパン屋さんに特別に作ってもらったりと、好弘さんならではの商品を用意しました。お客さんの反応も良好。セットで頼んでくれる方も増えてきたといいます。

そんな流れの中、「うちにしかない商品を自分で作りたい!という想いが日に日に強くなった」という沖田さん夫妻。2014年には、美幸さん発案の「赤米グラノーラ」を完成させました。

「せっかく作るなら地元のものを使いたい」と、材料には八鹿町小佐地区の特産品「赤米」と八鹿の在来大豆「八鹿あさぎ豆」を入れることにしました。そのほかの材料もなるべくオーガニックなものをチョイス。味の決め手となる砂糖は、オリゴ糖がたくさん含まれているてんさい糖にしました。それらを小さな加工場で、加工から袋詰めまで夫婦2人でやっています。

赤米グラノーラ

「作っていると甘くて香ばしいにおいがするので、ご近所さんが『今日はグラノーラの日か』なんて寄ってくれるんです」と、美幸さんは笑います。近所の人や道の駅にも知れ渡り、今や年間で約2000袋も売れるようになりました。

好弘さん、グラノーラを作るにあたって、養父で取り組まれている「農業特区に感謝している」とも話します。じつはこの加工所を作るのに、養父市の補助金を活用したといいます。

「グラノーラを作ろうとしていた時に、養父市がちょうど農業特区になったんです。赤米を作っている自治協や、八鹿浅黄(あさぎ)を栽培する会社と協力していたこともあり、加工所作りを市が後押ししてくれました。農業特区である養父市を盛り上げるために自分らも何かせなと思っていたから、嬉しかったです。牛乳屋でもこんなことができる。養父市の事業者さんに、やり方次第で特区をきっかけに、楽しめると知ってもらえたら嬉しい。一緒に盛り上がっていきたい」と、好弘さんは笑います。

さて、八鹿鉱泉の看板商品になった「赤米グラノーラ」。沖田さん夫妻は、味や品質を上げていこうと今でも改良を続けています。グラノーラを食べさせてもらうと、ザクザクとして香ばしく、甘くて、お米も豆の味も感じられる贅沢な一品でした。満足! ちなみに、グラノーラの種類は2つ。「赤米グラノーラ」と、八鹿あさぎ豆が入った「あさぎ豆入り赤米グラノーラ」です。


赤米グラノーラ 250g 1060円 / 120g 640円
八鹿あさぎ豆入り赤米グラノーラ 230g 1060円 / 100g 640円

好弘さん、「今後は、この商品を都会にも売り出していきたい」と話します。配達の仕事も大切にしながら、グラノーラづくりにもますます力が入る沖田さん夫妻でした。

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